キッチンカーで十勝の豚丼発信 千葉ロッテホームで18年間

登録日時:2020/09/22 13:23 [ 豚丼ニュース ]

-2020年9月22日十勝毎日新聞紙面より-

 プロ野球千葉ロッテマリーンズの本拠地で18年間、豚丼を提供するキッチンカーがある。飯田信夫さん(64)=帯広市在住、スカイワールド社長=が手掛ける「BUTASAN HOKKAIDO」。十勝の豚肉を使い、客のニーズに合わせて充実させたトッピングが人気を集めている。多いときは1日1000食を販売するキッチンカーは、豚丼や十勝の魅力を首都圏で発信し続けている。

 キッチンカーは、電気工事会社を経営していた先代社長の木暮武さん(帯広市出身)が1998年に開始。当初から飯田さんが担当し、帯広を訪れて豚丼を研究した。豚肉は十勝産にこだわり、甘辛のオリジナルたれを開発した。

 千葉ロッテのホーム球場・ZOZOマリンスタジアム(千葉市)には、千葉市の依頼を受けて2002年に出店。当初は豚丼のみの販売だったが、試しに目玉焼きをトッピングすると好評を博し、辛ネギや野菜炒めなど新たなトッピングを追加した。「お客さんに喜んでもらおうと、意見を聞きながらメニューに反映した」と語る。

 キッチンカー内部は約10平方メートルと狭いが、客を待たせず1分以内で提供するため、巨大な鉄板で肉を焼くなど工夫している。試合開始の5時間前から準備を始め、1日平均で600~700食を提供する。豚丼を知らない客も多く、十勝・帯広の名物と説明して知名度を高めている。豚丼は800円からで、リピーターも多い。

 先代社長の「十勝に店を出したい」との遺言に従い、昨年11月には帯広市西5南40に豚丼店「BUTASAN HOKKAIDO」を出店。ただ「何で十勝に来たんだ」「東京でやっていればいいじゃないか」など、来店客から心ない言葉を掛けられることも。「感謝や恩返しの気持ちで帯広に店を出したのに、悲しい気持ちになった」と振り返る。

 それでも帯広に拠点を構えたことで、新たな展開を検討。マリンスタジアムのキッチンカーで、十勝産食材を使った豚丼以外の料理の販売だ。実際に大樹のホタテ丼を販売する計画だったが、新型コロナウイルスの影響で延期した。

 「ピザやケバブ、アイスやクレープなど十勝の食材を使ったキッチンカーを出せたら。十勝を盛り上げ、おいしいものがあると広めたい」と語る。飯田さんは10年ごろから、球団からキッチンカーの出店管理を任されている。

 キッチンカーは3台あり、首都圏のスポーツ・イベント会場やランチ時のオフィス街に出店する。ただ新型コロナの影響でイベントは軒並み中止、テレワークの浸透でオフィスに出社する人が減り、苦境に立たされている。千葉ロッテの試合は観客制限が続き、販売終了時間の大幅な繰り上げも余儀なくされた。

 「それでも買いに来てくれる客がいてありがたい。これからも十勝の魅力を多くの人に伝えたい」と力を込める。(池谷智仁)

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